2020/11/19

皮膚常在菌のお話 続き

 こんにちは♪Mishirl 監修医師の内山です。ブログ画像
前回の常在菌の続きで、今日はアクネ桿菌についてです。アクネ桿菌(Propionibacterium acnes)!
 
 前回ブログで書いた表皮ブドウ球菌よりさらに数が多く、顔では数十億個に及びます。
 
この菌は従来、ニキビ(英語で「アクネ」)の患部から検出されるため、ニキビの原因と考えられていました。しかし後に、全ての人の毛穴の中に多く存在していることがわかりました。

この菌は嫌気性菌であり、酸素ある環境ではほとんど増殖できず、死滅してしまいます。
 
そのため、酸素を嫌い毛穴や皮脂腺に存在し皮脂を餌にプロピオン酸や脂肪酸を作り出すことで皮膚表面を弱酸性に保ち、皮膚に付着する病原性の強い細菌の増殖を抑える役割を担っています。一般的にニキビの原因と言われていますが、増殖しなければニキビの原因菌になりません。
 
つまり、悪い菌ではない側面を持っているのです。しかし、皮脂の分泌量が増えたり、何かの異常で毛穴をふさいだりすると、アクネ桿菌が過剰に増殖し炎症を引き起こしてニキビになります。
 
  最近の研究で、ニキビ患者では毛穴の詰まりが目立ち、この詰まりがきっかけで毛穴の中の酸素が失われた結果、アクネ桿菌が炎症を起こす「CAMP因子」を出してニキビを作ることが言われ始めました。
 
実は毛穴の詰まりを除去すれば、この菌を退治しなくてもニキビが治るのです。要は毛穴を詰まらなくすることが大切なのです。 顔の毛穴は細長く洗顔だけで詰まりを取ることはできません。
 
 では、どうしていけばよいのか!
 
 まずは、お顔の皮脂腺の働きを弱めるためにも脱毛をおすすめします。
 
脱毛は終了したという方には、 皮脂の分泌を抑える効果のあるフルーツ酸を使用したFOXCピーリングを2~3週間間隔で継続的にやっていく、それによりニキビ、面皰をおさえこんでいく、など、一人一人のお肌の状態やニキビのできる部位などに応じて、方法はいろいろありますのでご相談くださいね☆
 
今日も、皆さまにとって素敵な一日になりますように☆