2020/9/24

化粧品に含まれる防腐剤について

 こんにちは♪ Mishirl 監修医師の内山です。
 
 今日は、普段皆さんが使用する化粧品の防腐剤について・・ブログ画像
(上は、パラベンの構造です。)

マスクをつける機会が多く、肌荒れが進行しやすい人は今一度、ご自分の使用している化粧品を見直すのも一つの改善策だと思い、今日は、私が化粧品選びで重要視している防腐剤について書きます。

まず、化粧品は水や油を含むため雑菌やカビが繁殖しやすいです。
 
開封後も常温で保存するものが多く、それも雑菌が繁殖する原因のひとつと考えられています。
 
雑菌やカビが繁殖した化粧品を使えば、当然肌トラブルを起こしてしまう。そこで添加されるのが防腐剤なんですね。
 
化粧品は薬事法により「3年を超えて性状及び品質が安定なものでなければならず、3年以内に変質する恐れのあるものは『使用期限』を表示しなければならない」と定められています。
言い換えると、未開封であれば品質を3年間保証するものでなければならないということになりますね。生産者の製品管理やコストの事情もあり、この規定が、製品を長くもたせることができる防腐剤の必要性と関わっているようです。
 
 では、防腐剤のなかでも化粧品によく使われている代表的なものをいくつかあげてみます。
 
 ・パラベン(パラオキシ安息香酸エステル) 化粧品に最も使用される防腐剤のひとつ。80年以上も前から化粧品に使用されています。人体に対する毒性が低く、微生物やカビに対して効果があります。
 
・安息香 香料として利用される安息香は、アンソクコウノキが産出する樹脂のこと。ベンゾインとも呼ばれます。微生物の増殖を抑える働きがあり、食品にも使われている添加物です。
 
 ・デヒドロ酢酸ナトリウム カビ、酵母、酸素下で生育する菌の成長を抑制する添加物で、防腐性が高いです。
 
 ・ヒノキチオール ヒノキの一種である「ヒノキアスナロ」から採取される薬効成分。さまざまな微生物に対して抗菌作用があります。
 
・フェノキシエタノール 抗菌性は強くはないが、パラベンが効きにくい大腸菌、サルモネラ菌などグラム陰性菌と呼ばれる菌に有効。

これは、防腐剤が原因となって皮膚炎を起こすこともあるので、皆さんもお手持ちの化粧品の成分、確かめてみてはいかがでしょうか?